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塗装

バイクの塗装 ― 守る・直す・塗る

ふだんの手入れで塗装を長持ちさせる方法、小さなキズの直し方、缶スプレーで自分で塗る手順、中古車の塗装の見方、そして当店で買うバイクを塗装してお渡しするときのことまで、順にまとめました。

バイクの塗装は、色を付けるだけでなく、金属や樹脂をサビや劣化から守る膜でもあります。まず、塗装がどうなっているかを知っておくと、手入れのしかたも、キズの直し方も分かりやすくなります。

塗装は、何枚かの層でできています

塗装の断面(タンクの例)
※ 車種や部品によって、層の数や作りは違います。

キズがどの層まで届いているかで、直し方が変わります。クリアの中だけのキズなら磨いて目立たなくでき、素地まで届いたキズは早めに手当てが必要です(3で書きます)。

塗装を長持ちさせる、ふだんの手入れ

  • 日なたに置きっぱなしにしない。紫外線で、色あせやクリアの傷みが進みます。屋根の下か、カバーをかけて置くのがいちばんの手入れです。
  • 洗うときは、先に水で砂やほこりを流す。砂が付いたままこすると、細かいキズの原因になります。
  • やわらかいスポンジや布で、力を入れずに。洗ったあとは水気を拭き取ります。水滴が残ると、跡になることがあります。
  • 高圧の洗車機は、近づけすぎない。ステッカーのふちや、塗装の弱ったところがめくれることがあります。
  • ガソリンがこぼれたら、すぐ拭く。給油のときにタンクに垂れたガソリンは、そのままにしないようにします。

ワックスとコーティングの違い

 ワックスコーティング
中身油と蝋(ろう)塗装の上に、かたい膜を作る
もち短い(雨や洗車で落ちやすい。1か月ほどが目安)長い(種類によって違う)
手軽さ自分で塗りやすいかんたんなものから、下地づくりが大事で失敗しやすいものまである

※ どちらも、塗装を紫外線や汚れから守り、つやを保つためのものです。

小さなキズの直し方

まず、キズを爪でそっとなぞってみます。爪が引っかからなければ、クリアの中だけの浅いキズのことが多いです。

キズの深さ直し方
クリアの中だけコンパウンド(細かい研磨剤)で磨くと目立たなくなります。
目の細かいものから使い、磨きすぎないこと。
色の層までタッチアップペンで、キズの中に色を少しずつ置きます。
色は車種と色の名前(カラーコード)で合わせます。
素地まで金属が見えているキズは、そこからサビが広がります。早めにタッチアップでふさぎ、広い場合は塗り直しを考えます。
ヘコみがある塗るだけでは直りません。ヘコみを直す作業(板金)が先に要ります。

缶スプレーで、自分で塗る

カウルやサイドカバーなどの部品なら、缶スプレーでも塗れます。仕上がりを決めるのは、塗る前の下ごしらえです。

ガレージで、車体から外した燃料タンクを台に載せ、マスクと手袋を付けて缶スプレーで塗装しているようす
※イメージ画像です。

用意するもの

  • 車用の缶スプレー(下地のサフェーサー、色、クリア)
  • 耐水ペーパー(表面を細かく削って、塗料がくっつくようにする)
  • 脱脂剤マスキングテープマスクと手袋

手順

  1. 部品を車体から外す

    付けたまま塗ると、ほかの部分に塗料が飛びます。

  2. 表面を削って、足付けをする

    耐水ペーパーで、いまの塗装の表面を細かく削ります(「足付け」)。つるつるのままだと、塗料がはがれやすくなります。

  3. 脱脂して、塗らないところを覆う

    手の脂や汚れを脱脂剤で落とし、塗らないところはマスキングテープで覆います。

  4. 下地(サフェーサー)を吹く

    下地にムラがあると、上に塗る色もムラになります。乾いたら、細かい耐水ペーパーで表面をならします。

  5. 色を、薄く何回も重ねる

    一度にたくさん吹くと、垂れます。薄く吹いて乾かす、を3〜4回くり返して、少しずつ色を乗せます。

  6. クリアを吹いて、しっかり乾かす

    最後にクリアでつやを出し、塗装を守ります。乾く前に触ったり重ねたりすると、ヒビのような模様が出ることがあります。

タンクを塗るときは、クリアを「2液ウレタン」にしてください。
ふつうのラッカーのクリアは、ガソリンが付くと溶けてしまいます。タンクは給油のたびにガソリンが付くので、ガソリンに強い2液ウレタンのクリアで仕上げます。

うまく塗るコツ

  • 晴れて乾いた、風のない日に。湿気の多い日は、表面が白くくもることがあります。
  • 缶の残りが少なくなったら、無理に使い切らない。ガスが弱ってくると、塗料が粒になって飛ぶことがあります。
  • 乾く時間は塗料と気温で変わります。2液ウレタンは寒い時期ほど時間がかかり、真冬には1〜2週間かかることもあります。
  • 風通しのよい場所で、火の気のないところで。マスクを付けて塗ります。
自分で塗るのが難しいもの
ヘコみのあるタンク、メタリックやパールの色合わせ、純正と同じ色に合わせたい場合、車体全体の塗り替えは、仕上がりに差が出やすいところです。

中古バイクの塗装を見るところ

  • 色あせ:タンクの上やシートカウルなど、日の当たる面の色が薄くなっていないか。
  • 部品ごとの色の差:タンクとサイドカバーなどで色味が違う場合、どちらかが塗り直してあることがあります。
  • 表面のようす:細かいブツブツや、みかんの皮のような凸凹(ゆず肌)、ゴムやふちに塗料が付いていないか。
  • キズ・ヘコみ:タンクの上面や横、ハンドルの当たるあたり。
  • サビ:塗装がはがれたところや、キズの奥。

※ 塗り直してあること自体は、悪いことではありません。気になるところは、実物を見ながら聞いてみてください。

当店で買うバイクを、塗装してお渡しすることもできます

当店の塗装は、当店でお買い求めいただく車体に塗装をしてお渡しするのが主な目的です。塗装は、提携の塗装屋さんにお願いして仕上げています。

塗装ブースの中で、スタンドに固定した燃料タンクを職人がスプレーガンで塗装しているようす
※イメージ画像です。当店の作業の写真ではありません。

部品ごとの塗り直し

タンク、カウル、サイドカバーなど。

オールペン(全体)

車体の色を、まるごと塗り替えます。

キズ・ヘコみを直して

車体のキズや、タンクのヘコみを直してから塗ります。

ご相談の前に、決めておくとよいこと

  • どこまで塗るか(タンクだけ、外装一式、全体)
  • (元の色に戻すか、別の色にするか)
  • ステッカーやエンブレムをどうするか

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塗装のことも、お気軽にご相談ください

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