「バイクは安いと聞くけど、維持費は実際どれくらい?」というご質問をよくいただきます。答えは排気量で大きく変わります。とくに250ccを境に「車検の有無」が変わるのが最大のポイントです。まずは全体像から見ていきましょう。
まず結論 ― 年間の目安
任意保険に入り、ふつうに乗った場合のざっくりした目安です(詳しい内訳はこの後で説明します)。
※ ガソリン代・駐車場代は含みません。任意保険は30歳以上・一般的な条件での目安です。車検代は2年分を1年あたりに直しています。
① 軽自動車税(毎年かかる)
毎年4月1日時点の所有者にかかる税金です。5月ごろに市区町村から納付書が届きます。金額は排気量だけで決まり、車種や年式では変わりません。
| 排気量 | 年額 |
|---|---|
| 〜50cc(原付一種) | 2,000円 |
| 51〜90cc | 2,000円 |
| 91〜125cc(原付二種) | 2,400円 |
| 126〜250cc(軽二輪) | 3,600円 |
| 251cc〜(小型二輪) | 6,000円 |
出典:自治体の軽自動車税(種別割)。金額は全国共通です。
② 自動車重量税(かかる場面が限られる)
毎年ではなく、登録時や車検のときにまとめて払う税金です。排気量によって扱いが大きく違います。
| 排気量 | いつ払う | 金額 |
|---|---|---|
| 〜125cc | — | 0円(かかりません) |
| 126〜250cc | 新規登録のときだけ | 4,900円 |
| 251cc〜 | 車検のたび(2年分)新車時は3年分 | 3,800円(1,900円/年 × 2年) |
251cc以上は、初度登録から13年経過で年2,300円、18年経過で年2,500円に上がります(車検2年分なら4,600円・5,000円)。とはいえ差は年数百円程度なので、旧車を敬遠するほどの金額ではありません。
③ 自賠責保険(法律で義務)
すべてのバイクに加入が義務づけられている保険です。まとめて長く契約するほど1年あたりが安くなるのが特徴です。
| 排気量 | 1年 | 2年 | 3年 | 1年あたり(3年契約) |
|---|---|---|---|---|
| 〜125cc | 6,910円 | 8,560円 | 10,170円 | 約3,390円 |
| 126〜250cc | 7,100円 | 8,920円 | 10,710円 | 約3,570円 |
| 251cc〜 | 7,010円 | 8,760円 | 10,490円 | 約3,500円 |
※ 沖縄県・離島を除く地域の金額です。251cc以上は車検に合わせて24ヶ月で契約するのが一般的。
たとえば126〜250ccの1年契約は 7,100円 → 7,800円(+700円)、3年契約は 10,710円 → 11,700円(+990円)になる予定です。更新が近い方は、10月までに長めの契約にしておくと少しお得です。
④ 任意保険(年齢で大きく変わる)
自賠責は「相手のケガ」しか補償しません。相手の車やモノの弁償、自分のケガは対象外です。だから任意保険が実質的に必要になります。そして保険料は、年齢条件によって金額が変わります。
| 年齢条件 | 年額の目安 |
|---|---|
| 全年齢補償(10代・20代前半) | 10万円〜 |
| 21歳以上 | 5〜7万円 |
| 26歳以上 | 2〜3万円 |
| 30歳以上 | 1.5〜2万円 |
※ 排気量・等級・補償内容・保険会社によって変わります。実際の金額は必ず見積もりでご確認ください。
ご家族が自動車保険に入っていれば、そこに特約を付けるだけで125cc以下のバイクが補償対象になります。年間1〜2万円程度で済むことが多く、単独で入るより割安です。原付二種が「維持費が安い」と言われる理由のひとつがこれです。
⑤ 消耗品・整備費(乗り方しだい)
ここは走る距離によって大きく変わります。年3,000km程度を想定した目安です。
| 項目 | 交換のめやす | 1回の費用 | 年あたり |
|---|---|---|---|
| エンジンオイル | 年1〜2回/3,000〜5,000km | 3,000〜6,000円 | 約6,000円 |
| オイルフィルター | オイル交換2回に1回 | 1,500〜3,000円 | 約1,500円 |
| タイヤ(前後) | 2〜4年/1〜2万km | 3〜6万円 | 約1万円 |
| ブレーキパッド | 2〜3年 | 5,000〜15,000円 | 約3,000円 |
| チェーン・スプロケット | 3〜5年 | 1.5〜3万円 | 約5,000円 |
| バッテリー | 3〜5年 | 8,000〜20,000円 | 約3,000円 |
※ 車種・タイヤの銘柄・お店によって幅があります。大型ほどタイヤ代が上がる傾向です。
⑥ 車検(251cc以上のみ・2年ごと)
250ccまでは車検がありません。251cc以上は2年ごと(新車は初回3年)に車検を受けます。
ユーザー車検(自分で持ち込む)
法定費用のみで 約1.5〜2万円。安く済みますが、平日に陸運局へ行き、自分で点検・整備しておく必要があります。慣れている方向け。
お店に任せる
法定費用+整備・代行費で 約4〜7万円。点検整備込みなので安心。2年に1回と考えると、年あたり2〜3.5万円ほどです。
維持費を抑えるコツ
- 自賠責は長期契約で:1年ずつより3年まとめのほうが、1年あたり半額近く安くなります。
- 任意保険は年齢条件を見直す:運転する人が限られるなら、年齢条件を上げるだけで数万円下がることがあります。
- 125cc以下ならファミリーバイク特約:ご家族の自動車保険に付けられれば、単独加入よりかなり安く済みます。
- 定期的なオイル交換が結局いちばん安い:ケチって不調になると、修理代のほうが高くつきます。
- 4月1日をまたぐ前に手放すかどうか:軽自動車税は4月1日時点の所有者にかかります。売却を考えているなら、この日付は覚えておくと損しません。
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維持費は、人それぞれ変わります
ここまでの金額はあくまで目安です。実際にかかる費用は、車体の状態や年式、年間の走行距離、保管や乗り方、加入する保険の内容によって大きく変わります。同じ車種でも、月に数百キロ走る方と週末だけの方では、消耗品の減り方がまるで違います。ご自身の乗り方に当てはめて考えていただくのが、いちばん実際に近い数字になります。
※ 掲載の金額は2026年8月時点の目安です。税額・保険料は改定されることがあります。
※ 任意保険料・整備費は条件により大きく変わるため、実際の金額は見積もりでご確認ください。